25年前の情報システム部門の役割

私が社会人生活を始めてすぐの頃、コンピュータの2000年(Y2K)問題が世間を賑わしていました。

Y2K問題とは、1999年12月31日から2000年1月1日を迎えたとき、コンピュータが期間の計算を間違え、様々な不具合を発生させるものでした。なぜなら、当時のハードウェアやソフトウェアは2桁年数しか認識できないものが多かったために、「99」の次が「00」として処理されるので、たとえば2000年に作成されたファイルの年号は「00」年、すなわち1900年として処理されてしまうことになるのでした。

この時代は、クライアントサーバーの普及によりグループウェアが主役となり、メールや掲示板などのイントラネットが普及し始めた頃です。当時1人1台のデスクトップパソコンが配られ、紙の文化から徐々にデジタルへシフトする黎明期と言って良い時代です。従って、当時のシステム部門に課せられた役割は、社員の仕事効率化に寄与するシステムを作ることが最大のミッションであったと言えます。

また、通信ネットワークも非常に脆弱で、9.6kbpsの専用線や19.2kbpsの専用線が企業ネットワークの基幹を担っていたこともあり、ベンダーやキャリアが提供するサービスを如何に工夫(設計)して効果的に利用するのかが鍵でもありました。

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